1999年6月27日(日) 『チェキッ娘9月解散説』を大いに否定する |
と、いきなりのタイトルで驚いた方もおられるかも知れないが、安心していただきたい。ちょっとした遊び心でつけたタイトルである。
『チェキッ娘9月解散説』の怪
「CXとの契約切れでチェキッ娘は9月に解散する」否定派系BBSだったか良く覚えていないのだが、こんなコメントを見たことがある。何と何のどのような契約なのか5W1Hがはっきり思い出せないので情報の信憑性すら問われてしまうかも知れないが、何せ「おニャン子解散」と「高井麻巳子&秋元康電撃結婚」を経験している私にとって、いくらガセに近い内容であってもこういった情報は見逃せない。この書き込みを見てから以降、私は様々な角度からこの「解散説」を検討してきた。
『解散説』を肯定させてしまうこれだけの理由
開始から9ヶ月が経過する「チェキッ娘プロジェクト」は現時点で必ずしも成功しているとは言えない。
シングル売上枚数比較(オリコンデータ)
おニャン子 CoCo チェキッ娘 1st 18.0万枚 11.9万枚 0.8万枚 2nd 28.1万枚 13.7万枚 3.2万枚 3rd 20.6万枚 11.4万枚 1.4万枚
数字だけで見ればもちろん「売上がほとんど関東地区」というハンデがあるものの、「これで採算がとれているのか?」と思えるほどの売上しか残せていない。余談になるが、不思議なことに比較した3グループとも2ndで売上枚数を増やして、3rdで減らしている。
この低迷の原因とも思えるテレビ放映も最初の「(月)−(金)の帯30分生放送」から、4月に「(月)−(木)帯5分録画」「(金)30分生放送」「(土)60分録画」というマイナーチェンジをしており、生放送として楽しめるのが週1回になってしまった。そもそも、放送時間帯がおニャン子の時の17:00〜18:00とは違い、16:25〜16:55というのも視聴率&知名度低迷の原因になっていると思える。その前の時間帯のドラマ再放送枠よりも視聴率が悪いというのだから番組の存続自体危ぶまれてしまう。
9月解散は考えられないこれだけの理由
さて、あまりネガティブな話ばかりしても何ら建設的ではないので、肯定的な事実をいくつかあげていこうと思う。
まず“1stライブ”が行われるという点である。これはあくまで“1st”という言葉が使われているという短絡的な理由だが、このタイミングでの1stライブは普通に考えて「スタート」ないしは「折り返し地点」と見るべきだろう。しかも、2700名収容の会場のチケットが即日完売で追加公演まで行われる次第である。
次にスリーエフの期間限定CMが9月に放映されるという点をあげたい。普通、解散を前にこういうことはしないだろう。
そして、最近のメディアへの露出度が上がってきたという点を最後にあげたい。『BLT』や『KIindai』などの雑誌、TFMやFM−FUJI、ニッポン放送などのラジオなど、細かくチェックしていくとだいぶメディアへの登場が増えてきている。何度も申し上げているが、解散を3ヶ月後に控えたグループがとるような行動にはどうしても見えないのである。
この情報化の時代に「3ヶ月前に解散の情報が耳に入らない」ということは、少なくとも9月解散説は否定して良いと思うのである。
現状への不安
ただ、いろいろな面を考えてみると「現状のままではじり貧になりかねない」という気がしてならない。
第T期(最初の半年間)で20名というメンバーを集め、第U期(現在の半年間)では卒業した下川みくにを除く19人の個性を前面に押し出そうとしているのは番組を見ているとよくわかる。しかし、その第U期を半ばにしてそろそろファンサイドが“飽き”を感じ始めていることも確かである。
確かに3枚連続のシングルリリースや1stアルバムの発売、2ndビデオの発売、1stライブの実施など、プロジェクトもファンも本当にあわただしい感じがする。しかし、おそらくそのライブが終わる頃、夏が終わって秋を迎えるような風が吹き始めるような気がしてならないのだ。
これはもちろん「プロジェクトが現状維持だけを考え、新しいことを何もしないとしたら」という場合だが、とにかく「このまま新しいことをしないとかなり大きな危険がある」ということを私は警告したいのだ。
では、どうしたらいいのだろうか。本当に勝手ではあるが、こんなことを考えてみた。
“チェキッ娘クラブ”結成!いよいよ全国展開へ!
まず、9月いっぱいで現在のメンバー19人のうち8人程度を卒業させる。卒業するのは「ソロ(ユニット)デビュー組」と「学業専念組」。あくまで例えで話をするなら、ソロデビューするのは藤岡麻美と上田愛美、ユニットではプー3人組、学業専念は大学生組と受験生組というのが妥当な候補だろう。
そして、新たにオーディション番組“DAIBAッテキ!!2”を開始し、半年間で10〜15名の新チェキッ娘クラブメンバーを募集するのだ。
おニャン子クラブが(その盛衰はあったものの)2年半も続いたことの理由には「常に新しいメンバーを入れて組織の活性化を行った」ということがあげられるだろう。現状のまま守りに入ることは、プロジェクトにとって致命的なこととなる。とにかく、今以上のことをしていくために「組織の活性化」は不可欠なことなのである。
そして番組も「全国ネット」で「17時からの1時間枠」を獲り、司会もあの頃の吉田照美やとんねるずなどの将来性のあるタレントを起用し、あの頃の勢いのある番組の再現を本格的に狙うのである。
もし本当にあの時代の再来を狙うのなら、新生チェキッ娘クラブの新曲は作詞秋元康、作曲後藤次利のゴールデンコンビを復活させ、曲も清純派路線から外れて「上手さ」や「テクニック」よりも「素人っぽさ」で勝負するような“賭け”に出ていただきたいと思う。
このまま何もしないで終わるぐらいだったら、それくらいのことをしてみるのも面白いんじゃないでしょうか?水口プロデューサー!
以上、今週のコラムでした。
1999年6月27日 BATCH