1999年8月8日(日) “チェキッ娘純正アイドル”上田愛美への期待 |
“チェキッ娘純正アイドル”上田愛美の誕生!
「上田愛美ソロデビュー決定!」先週のライブの打ち上げの席で関係者各位に発表がなされた。
当のポニーキャニオンはフライング状態で自社サイトに「9.1 チェキッ娘ソロ」と書いてしまい、情報の早いハイパーなチェキッ娘ファンがいろいろな予想を展開した。
私は大本命として上田愛美をあげていたので、この発表に関しては特に驚かなった。ただ、時期的にはやや遅い(1ヶ月前)と思った。「なぜこれをライブ本番で発表しなかったのか」私にはすごく不満でならない。
先週の1stライブは最高だった。しかし、終わってしまうと寂しいもので「これからどうなるのか」という不安が急激に私を襲ってきた。もしあのライブの最後にでも「愛美がデビューするからみんなで応援しようね!」のヒトコトがあったら、あの会場にいたファンは1ヶ月後の「上田愛美ソロデビュー」に向けて1つになれたのではないかと思う。そして知らぬ間に上田愛美のソロデビューに追い風が吹いたかも知れないのである。しかし今日現在、上田愛美のソロデビューに関して、ファンサイドはずいぶんと静かなものである。
ところで、今回の上田愛美のデビューは今までのデビュー組とは少しパターンが違う。
最初にポニーキャニオンからソロデビューした下川みくには広瀬香美プロデュースであり、彼女がチェキッ娘を卒業した後にCDデビューしている。そして路線はアイドルではなく、完全にアーティストである。
次にデビューしたのはM@M(藤岡麻美&小林裕美)である。東芝EMIは「メンバーが誰なのか発売まで秘密」という変わったプロモーションをかけ、曲調もイメージもチェキッ娘とは違う形で売ろうとしたが、結果としてはイマイチだった。ただ、1ヶ月後のデビューイベントには1500人もの人が集まった。
そして、最近デビューしたホリプロ3人組METAMO(五十嵐恵、熊切あさ美、森知子)はインディーズレーベルからのデビューだが地道にキャンペーンを行っている。イメージはM@Mを「もって派手に」そして「不良っぽく」した感じで、これだけ見た人は彼女たちがチェキッ娘だということはわからないかも知れない。
今回の上田愛美の場合、下川みくにと同じく発売がポニーキャニオンであるが、チェキッ娘は卒業しないようである。ということは「チェキッ娘のフロントメンバーでありながらソロもこなす」というチェキッ娘としては初のタイプ〜まさに“チェキッ娘純正アイドル”〜が誕生するのである。
個人的には上田愛美にアイドルアイドルした曲を望んでいたのだが、タイトルは「いつか」ということなので、秋の切ないラブストーリーを歌ったような曲になるのではないだろうか?彼女の声質からすると、このような曲の方が合っているのかも知れない。
チェキッ娘本体の人気
先週末のライブは最高の形で終了することができた。プロジェクト的にはここが「前半戦の最後」という感じだと私は思う。
この折り返し地点最後のライブで、ある意味「チェキッ娘の実績」は対外的に示せたのではないかと私は考える。もし全国展開を考えているのであれば、このライブの結果は好材料になるはずである。
しかし、CD自体の売り上げは「不況」や「地域限定」という影響も大きく、さほど上がっていない。最新シングルが2週間で12000枚という結果はお世辞にも実績とは言えず、全国展開の不安材料になっている。チェキッ娘の実人気はいまいち読めない。
チェキッ娘の人気は、全国展開がはじまれば必ずブームを起こすと思う。ある意味1年間をかけて長い助走をしてきたとすれば、ここで一気に行かない手はないと思うのだ。
しかし、本体は7月、8月、9月と3ヶ月連続のリリースを行うことが決定している。関東限定でこの無謀な連続リリースに何か特別な意味や戦略があるのだろうか?ポニーキャニオンは何をそんなに焦っているのだろう・・・
各サイドの思惑と期待する相乗効果
さて、私自身がこのページで何度も申し上げているとおり、上田愛美という存在はチェキッ娘プロジェクトの最後の切り札であると言えよう。それはハウス「たべごろ」のCMなどのことなどを考えればだいたいわかる。私の見方でしかないが、いちばんチェキッ娘らしいチェキッ娘は上田愛美のような気がする。
上田愛美の所属するプロダクション側も彼女のソロデビューに関してはずいぶんとタイミングを見計らっていたと思う。状況によっては下川みくによりも早くデビューさせることもできたかも知れないが、チェキッ娘本体の不人気がいちばんのネックになっていたはずである。プロジェクト的にいちばん盛り上がるライブの直後、そして連続リリースの付近、プロダクションサイドはタイミング的に最もいい時期を狙ってソロデビューのGOサインを出したのではないだろうか。
さて、怒濤の3ヶ月連続リリースで「果たしてチェキッ娘の人気がどこまで上昇するか」というのは全く未知数なのだが、ここへ来てプロジェクトの最終兵器である上田愛美がソロデビューすることによって、本体人気との相乗効果が期待できるのではないだろうか?
上田愛美はソロとして様々な歌番組に出ていくと思う。ただ、残念ながらフジサンケイグループの枠を超えて歌番組に出ていく機会は少ないと思うけれども、少なくとも全国ネットで上田愛美が歌う姿が放映されることは間違いない。そして、上田愛美単独の地方キャンペーンも夏休み期間中になら計画されるかも知れない。そうするとチェキッ娘を知らない人が最初に上田愛美に興味を持って、そこからチェキッ娘に入ってくることも少なからずあるはずである。上田愛美の場合は下川みくにの時とは違ってプロジェクト本体でも現役&フロントである。「集団の強み」を有効に活かせる場が今回の上田愛美にはあるのだ。
M@MやMETAMOの場合も本来なら同じことが期待できたのだが、チェキッ娘本体の人気がそれほどないうえにレコード会社も違うので現実的に相乗効果は生まれなかった。だから、今回の“チェキッ娘純正アイドル”といういわゆる王道的な手段でどこまでの相乗効果が得られるか、私は非常に楽しみなのである。
戦略的ソロデビュー考
もし、上田愛美のソロデビューが効果を発したとき、プロジェクトは次にどのような戦略を打つべきなのだろうか?具体的には「誰をどのような形でデビューさせていくのがいいのだろうか」ということで個人的に書きたいと思う。
上田愛美のソロデビューが成功したら、たぶん東芝EMIが藤岡麻美をデビューさせると思う。ソロデビューという点では上田愛美よりも近いところにいたのが彼女だからである。
ここまでは読めるとして、あとは希望と勝手な予測でしかないが、藤岡麻美デビューの次は町田恵にクールな曲を歌わせたい。その次は久志麻理奈がアイドルアイドルしたイメージの曲でデビュー。次は歌唱力で売っていきたいので松本江里子、加藤真由あたりを挟み、最後は元気に矢作美樹のデビューで締めて本体は解散する。このようなストーリーで私は考えている。
もしこの構想が「デビューする人」や「曲のイメージ」が変わったとしても、きちんと実行されることがあればチェキッ娘はものすごいことになるはずである。第3期は「全国展開」と同時に「ソロデビューラッシュ」が行われることを期待したいと思う。
とにかく頑張れ!上田愛美!
以上、今週のコラムでした。
1999年8月8日 BATCH