今回のツアーでいくつかの集落を回った。 どの集落もいい意味でのんびりとした、「田舎」の風景を残していて、 でもどの集落も少しずつ空気の色が違う。 どこがどう、というのはうまく言えないのだが、 へむれんはそれぞれに好きになった。
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狩俣もまた、独特の雰囲気のあるのどかな町並み。 記憶の中のへむれんの母校に比べるとずっと小さい小学校、 すれ違う犬、郵便局の角を曲がると、 坂道に囲まれた平日昼間の静かな家々。
道端で立ち話しているおばちゃんたちと笑顔で挨拶を交わす。
宮古では、特にオジイやオバアに道で会ったら挨拶をしようと教えられたことがある。 内地だと滅多に知らない人に声をかけないから、はじめのうちは照れくさかったのだが、 おずおずと「こんにちは」と言ってみたら、みんなにっこり笑って「こんにちは」 「暑いねぇ」「どこから来たの」と話しかけてくれる。
そんなことが、とてもうれしい。
メイン道路を外れると坂道が多い。曲がり角も多い。
うろうろしていたら、ふと、横浜にあるへむれんの祖母の家を思い出した。
祖母の家は横浜市とは言っても中心から離れているので、 やはりこんな風に坂道の多いひっそりとした住宅街にあった。
夏休みなんかに遊びに行くと、いつも道に迷いそうな微かな不安を抱えて坂を上がったものだ。
祖母が亡くなって、同居していた伯父も引っ越したので、 もうあの町へ行くこともなくなってしまった。今はどうなってるのかな・・・。
遠く離れた小さな町で、不意に襲い掛かるノスタルジー(笑)。
今回もいくつか集落の写真は撮っているのだが、 そういう意味では今ひとつ納得のいくものが撮れなかったので、 いつかまた、ひとつひとつの集落をじっくり回って、 いい写真を撮りたいな、と思う。
新しいテーマが、ひとつできた。
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